補給水量

冷却塔における水の損失は熱を取り除くために要する蒸発分と、ファンによって空気とともに微小水滴として運び去られるキャリーオーバと呼ばれるものがあります。
開放式冷却塔の循環水および密閉式冷却塔の散布水は蒸発によって濃縮されます。濃縮された水は接触する金属部分を腐食させたり、藻の発生やスケール析出の原因となります。それらを防ぐために濃縮された水の一部を捨てる必要があり、これをブローダウンと言います。また、ブローダウンで捨てた分の水はボールタップから自動的に給水されます。

1-1) 蒸発量(E)

蒸発量(E)は次式により算出できます。
数式

1-2) キャリーオーバ量(C)

量としてはきわめて少なく本体の構造により多少左右されますが、通常循環水量の0.05%以下です。

1-3) ブローダウン量(B)

開放式の循環水または密閉式の散布水の一部を定期的あるいは連続的に入れ替えるためには、運転中にドレンバルブを僅かに開けておくか、運転水位を上げて絶えずオーバーフローさせるか、または下部水槽の清掃を兼ねて定期的に換水することが効果的です。
ブローダウンの必要量は水質あるいは濃縮の度合いによって異なりますが、空調用の場合の濃縮倍数は通常3程度としますので循環水量の0.4%位が必要とされます。
ブローダウンをより効果的にするためには、補給水にはなるべく地下水や河川水などを避け、水道水を使用することが最良です。

1-4) 補給水量(M)

補給水量(M)は
  M=E+C+B・・・・・の関係式により求められます。

1-5) 濃縮倍数(N)と補給水量(M)との関係

開放式の循環水または密閉式冷却塔の散布水をある一定の濃縮倍数で運転するためのブローダウン量、補給水量は次の計算式によって求められます。

数式
数式

循環水の温度差(⊿t)が5.5℃のとき、濃縮倍数(N)を3とすると、補給水量(M)は概略循環水量の1.5%位を見込む必要があります。

[ 計算例 ]
次の条件が与えられたとき、
冷却塔型式:MXW-U100ASSW
冷却塔入口水温:tw1=37.5℃
冷却塔出口水温:tw2=32℃
外気湿球温度:W.B=27℃
循環水量:L=100m3/h

数式

[備考]
濃縮倍数を一定に保つ場合、キャリーオーバ量が少ない場合にはブローダウン量を増やす必要があり、合計の補給水の量は変わらないものとなります。

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