フリークーリング資料

フリークーリング

空調設備や産業設備に組み込まれて使用される冷却塔について、省エネルギーの立場から様々な手法が採られています。その中で、ビルの空調・工場などで年間空調が必要な場合、中間期・冬期に冷凍機を使用せず代わりに冷却塔で冷水を発生させる「フリークーリング」システムが用いられています。 一般に、冷却塔の冷却水出口水温は、負荷や外気湿球温度の低下に伴って低くなっていき、外気湿球温度と循環冷却水のレンジおよびアプローチの条件や冷水としての必要温度にもよりますが、最終的には冷凍機を止めて直接負荷側に使用できる温度まで低下します。フリークーリングは、この冷却塔の特性を利用し、ある設備や配管のシステムにおいて、熱負荷の減少と周囲温度の低下時(中間期・冬期)に、冷却塔のみで冷水を発生させ直接負荷側に送水することで、エネルギーの使用量を低減させることができます。 また、冬期にも運転されることから、夜間等外気温度が下がり熱負荷が無い場合には凍結(熱交換器チューブのパンク事故の発生)することが十分考えられますので、凍結対策も行うことが必要となります。 下記にフリークーリングシステムの概略図を示します。

フリークーリングの方式としては、下記のような3種類の方式があります。

[間接式フリークーリング]

凝縮器回路と冷水回路を分離して、熱交換器(プレート式)を用いる方式

[直接式フリークーリング]

凝縮器回路と冷水回路を直結させることにより、冷却塔の水を直接負荷側に送る方式で、組合せる冷却塔の種類により開放形と密閉型との2種類に分かれます。
一般に、直接フリークーリング方式の最大の欠点は、開放形冷却塔を用いた場合、濃縮等で汚れた水がきれいな冷水系統に入り込み、冷水系統を汚染する可能性があることです。この汚染に対する問題を取り除くために、密閉形冷却塔が用いられます。

各方式の比較を下表に示します。

方 式 機器構成 特 徴 維持管理

間接式フリー

クーリング

冷却塔(開放形)
熱交換器(プレート式)
冷凍機
冷水ポンプ
冷却水ポンプ

  1. 冷却水と冷水は分離され、冷却水は汚染されない
  2. 熱交換器による間接冷却のため、冷却水と冷水の間の温度差が必要で運転期間が短くなる
冷却塔・熱交換器(プレート式)の定期清掃が必要である

直接式フリー
クーリング

(開放形)

冷却塔(開放形)
フィルタ(分流・含流量)
冷凍機
冷水ポンプ

冷却水ポンプ
  1. 冷却塔の水を直接負荷側に送るため、フィルタが必要である
  2. 熱交換器なしで開放形冷却塔使用のため、イニシャルコストが低い
フィルタの維持管理、システム系の定期清掃が必要である

直接式フリー
クーリング

(密閉形)

冷却塔(密閉型)
冷凍機

冷却水(冷水ポンプ)
  1. 冷却塔の水を直接負荷側に送るが、閉回路のために冷水系が汚染されない
  2. 熱交換器による温度差が必要ないため、フリークーリングの期間が長くとれる
冷却塔の定期清掃が必要である

中間期・冬期に冷房負荷が存在すれば、フリークーリングシステムの運転による省エネルギー効果は大きなものがありますので、今後もその利用は広がるものと思われます。

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